シックハウス症候群
建材や内装材などに含まれた有化学物質に汚染された室内の空気によって起こる健康障害です。もともと欧米でシックビルディング症候群として登場しましたが、日本では一般住宅が問題になることが多かったため「シックハウス症候群」と呼ばれています。学校で起こったものは「シックスクール症候群」と呼びます。ある種の化学物質過敏症でもあります。
<症状>
ノドが痛む、目のかすみや目眩、頭痛、皮膚炎といった、さまざまな症状が現れます。問題のある家や学校に長い時間いると症状がひどくなり、外へ出ると症状が軽くなります。
<原因>
フローリング、壁紙や建材、内装材、塗料や接着剤などに含まれる化学物質が、新築やリフォーム後に室内に発散することによっておこります。同じ部屋にいても、症状が出る人と出ない人がいて、個人差があります。いちばん悪名高い化学物質は「ホルムアルデヒド」です。
<治療>
さまざまな症状があるため、人体でシックハウス症候群が起こる仕組みは、ハッキリとはわかっていません。そのせいで、病院で診察を受けてもきちんと「シックハウス症候群」と判断してもらえないこともあります。気になる症状が出たときは、室内の有害物質の濃度を測定してもらい、壁紙や建材を、有害物質を含まない材料に変えるなどの対策をとります。症状がひどい場合は、対症療法をおこないます。